西新井にあるホリ歯科です。
梅雨入りをして、じめじめとして日が続きますね。
湿度と気温が上がるこの季節、熱中症や食中毒に気をつけましょう。
今回は「歯槽膿漏の初期症状」についてです。
歯槽膿漏という言葉を聞いたことがあっても、具体的な症状や原因を知る機会はほとんどあません。歯槽膿漏を知って、大切な歯を守りましょう。
歯槽膿漏とは
歯槽膿漏とは歯周病のひとつで、歯周病の中で最も重い状態です。まず、歯周病の段階は以下の4段階。
原因は口の中にいる細菌です。細菌は歯周ポケットや歯ぐき細胞にまで侵入し、中で増殖します。そして、細菌から出る毒素によって歯周病になり、進行すると歯槽膿漏になります。
また、年齢によってリスクが高くなることも特徴のひとつです。年齢を重ねると唾液の分泌量が減少したり、歯ぐきの抵抗性が弱くなったりすることで歯槽膿漏になりやすくなります。
歯槽膿漏の症状
歯槽膿漏は、段階によって症状が異なります。ここからは、初期・中期・後期に分けて段階的に症状を見ていきましょう。
初期は自覚症状がない
初期段階では、ほとんど自覚症状がありません。初期の段階で歯科定期検診を受け、原因を除去すると症状が改善されます。初期段階での主な症状は以下の通りです。
- 歯ぐきが腫れる
- 歯ぐき赤みがある
- 歯と歯の間の歯肉が丸みをおびて膨らむ
- 歯肉周囲に汚れが溜まりやすくなる
- 歯みがきで出血しやすくなる
出血すると気づきやすいですが、腫れたり赤くなったりしても気づかないことも。そのため、普段から自身の歯ぐきの状態を観察することが大切です。
中期は自覚症状がある
中期になると以下のような自覚症状があります。
- 歯ぐきの赤色が濃くなったりや赤紫色にったりする
- 歯みがきで出血するだけではなく膿も出る
- 歯石が付着する
- 歯と歯の間に隙間ができ、食べ物が挟まりやすくなる
- 歯肉の位置が下がることで、歯の根元の方が出てくる
- 歯が長くなったように感じる
- 口臭が出る
初期の頃よりは症状が強くなります。中期は歯槽膿漏(歯周炎)を疑う段階ですが、歯石が付着し始めた頃であれば短期間の治療ですみ、回復しやすい段階です。
後期は健康リスクが上がる
後期、つまり重度になると口の中だけにとどまらず、全身に影響が出て健康リスクが上がります。歯周病菌や歯肉炎の原因菌が血液や唾液と一緒に全身を巡り、心臓病・糖尿病の悪化・誤嚥性肺炎などのリスクが高くなります。主な症状は以下の通りです。
- 固いものを噛んだときに痛みがある
- 歯を支える骨が壊れる
- 歯ならびが悪くなる
- 歯がグラグラする
- 歯が抜ける
- 口臭が悪化する
- 頭痛の発生
後期までになると、歯を元通りに治すことはできません。症状に対する治療を行うことが大切です。
歯槽膿漏にならないための対策
歯槽膿漏にならないためには、日ごろから対策することが大切です。基本的な対策は、以下の3つです。
- 口腔ケアを丁寧に正しく行う
- 歯周病の検診を受ける
- 歯科医院で歯石を除去してもらう
かかりつけの歯科医院がある場合、定期的に歯科検診をおすすめされます。自覚症状が無くても、異常が発生していることもあるので定期的に歯科検診を受けましょう。
定期検診を受けよう
歯槽膿漏になると、さまざまな不調の原因になります。
当院は子どもから大人まで、幅広い患者さんに対応可能です。初診・再診のどちらでも予約ができるため、歯医者に定期検診を受けに行っていない方は予約していらしてくださいね。
まとめ
歯槽膿漏は歯に関連する症状ですが、場合によっては全身疾患の原因のひとつにもなります。
初期段階では自覚症状がないため、気づいたときには元に戻らないことも。そのため、定期検診を受けたり正しく歯磨きをしたりして対策しましょう。
堀永 知義(院長)
一人一人に適した治療で、皆様が素敵な笑顔を取り戻すことを私の診療理念としています。